その5!!!! 2ページ目
森での12年間には、ちょー有名な物語がいっぱいでてくるらしい。
空飛ぶ人気の怪物 ガトーカチャ
小谷野「パーンドゥ家が森の中にいる12年間には、いわゆるハイライト的な有名な物語がいっぱいあるんだよ!」
まつりか「えー!聞きたい聞きたい!」
小谷野「まずね、アルジュナがヒマラヤに行っている頃、みんなで聖地を巡礼しに行くんだけど、途中で険しい山を登らなくちゃいけなくなって、遭難しそうになるんだけど。」
まつりか「遭難!それは大変!」
小谷野「そこで、現れるのがガトーカチャっていう空を飛べるキャラ!」
まつりか「おぉ〜〜!アンパンマンみたい!」
小谷野「そうそう!インドやインドネシアではアンパンマンみたいな感じですっごく人気があるんだよ!」
まつりか「さすが!正義の味方のイメージは空を飛べるってことで万国共通なんですね!」
小谷野「そうだね!スーパーマン的なね!で、じつはこの子は羅刹(ラセツ)の女性とビーマの間にできた子供なんだよ。」
まつりか「らせつ???」
小谷野「ラセツっていうのはもともと、ラクシャサが漢語訳れてラセツって言うようになったんだけど、鬼とか怪物のこと!」
まつりか「おにちゃん!」
小谷野「笑」
まつりか「おぉ〜〜!アンパンマンみたい!」
小谷野「そうそう!インドやインドネシアではアンパンマンみたいな感じですっごく人気があるんだよ!」
まつりか「さすが!正義の味方のイメージは空を飛べるってことで万国共通なんですね!」
小谷野「そうだね!スーパーマン的なね!で、じつはこの子は羅刹(ラセツ)の女性とビーマの間にできた子供なんだよ。」
まつりか「らせつ???」
小谷野「ラセツっていうのはもともと、ラクシャサが漢語訳されてラセツって言うようになったんだけど、ようするに鬼とか怪物のこと!」
まつりか「おにちゃん!」
小谷野「笑」
小谷野「この賭博事件の前に起こる話なんだけど、パーンドゥ家が家を燃やされて森で一晩過ごさなくてはならなくなったときに、その森にすむ羅刹がパーンドゥ家を食べちゃおうってんで妹の羅刹ちゃんを下見にパシらせるのね。」
まつりか「この時代からパシリってあるんですね。」
小谷野「んで、そのパシらされた妹ちゃんが見張り番をしていたマッチョのビーマに一目惚れするという笑」
ガトーカチャ
インド演劇のラクシャサ
おにちゃん?
まつりか「ふぁっ?!」
小谷野「そして、彼らを食べようとしていた自分のお兄さんをビーマと一緒に殺しちゃって・・・」
まつりか「ふぁーーっ?!」
小谷野「そいで、二人は愛を育んでガトーカチャがうまれるという笑」
まつりか「相変わらずぶっ飛んでますね!」
小谷野「ぶっ飛んでるよね〜。で、しばらく森の中でビーマとも一緒に暮らして、”なんか困ったことあったらすぐに助けにくるから呼んでや!”っていって巣立っていくというなんともまっすぐな青年に成長します。」
まつりか「めっちゃいいやつ!」
小谷野「んで、遭難しそうになってるときにビーマが呼んだら、ガトーカチャが羅刹族の友達いっぱい連れて、みんなでビューんと飛んできてくれるのね!」
まつりか「かっこいい〜〜!」
小谷野「だから、怪物と人間のハーフで見た目は恐いけど、人気あるんだよね〜きっと。」
空を飛べるキャラは万国で人気
まつりか「いま、羅刹族っておっしゃいましたけど、”なんとか族”みたいなのがいっぱいあるんですか?」
小谷野「いいところに気づいたね〜。マハーバーラタの世界には神様族とかガンダルバ族とか、羅刹族とか、そういうのがいろいろでてくるんだよ。」
まつりか「ガンダルバ族ってなんですか?」
小谷野「ガンダルバは、半神半獣のこと!」
馬や鳥などと神様が半分づつ
小谷野「あと阿修羅一族っていうのも出てくる。興福寺の阿修羅像のやつね。」
まつりか「阿修羅って一族なんですか?!」
小谷野「あれは阿修羅族っていう一つの種類でね。人間族とかとは別の種族ってことになっておるのだ。」
小谷野「そうそう!まさに、ロードオブザリングよ。」
まつりか「なるほど!はー!半神半獣とかいて、妖精とかいて、ホビットとかいて、みたいな!」
小谷野「そうそうそう。そういうごっちゃになってる世界観だね。」
まつりか「すごいイメージ湧きました!!」
小谷野「まぁ、物語の成立としてはマハーバーラタの方がずっと昔だから、どっちかっていうとロードオブザリングがマハーバーラタっぽいんだけどね笑」
小谷野「あと、桃太郎とか、孫悟空のモデルになったっていう説のあるキャラもでてくるんだよ。」
まつりか「おぉー!また身近なやつ!」
小谷野「聞きたい?」
まつりか「ききたいー!」
〜つづく〜
ちょっと盛りだくさんになってしまったので、続きは次回お届けします!おたのしみにー!
話を聞いた人
多賀谷まつりか
演出助手 Asistant Director
舞台芸術の学校(P.A.I.)「からだをとりもどすスキルアッププログラム」受講生。踊るのは好きですがカタカナは苦手です。3月には学校の卒業公演もあるのでぜひ見に来てください〜!
1991年広島県生まれ。B型。ダンスをやったりお芝居をやったりしながらすくすく育つ。身長141cm。大学卒業後P.A.I.に入学。
今回答えてくれた人
小谷野哲郎さん
バリ舞踊家・パフォーマー
東海大学音楽学課程在学中よりサウンドスケープ研究の傍らバリ舞踊を始める。 1995年よりインドネシア政府給費留学生としてインドネシア国立芸術高等学院に留学。 学外でも現代バリ舞踊界最高の舞踊家達に師事し、舞踊技術と同時に精神的哲学的影響も強く受ける。2006年、Asian Cultural Councilの助成によりアメリカに滞在。パパ・タラフマラ作品では「ガリバー&スウィフト」「パンク・ドンキホーテ」「白雪姫」に、小池博史ブリッジプロジェクト「注文の多い料理店」「風の又三郎」出演。2013年の「マハーバーラタ」第1章、2014年の「マハーバーラタ」第2章にも出演。