2030世界漂流・稽古場レポート、出演者紹介&インタビュー!
第5回は森ようこさん&日下麻彩さんです!
森
高校1年の春休みに、地元で高校生のための演劇ワークショップをやっていて、そこで出会った人のご縁で“FLIP FLOP”という劇団の公演に参加するようになりまして。その後、自分達で劇団を立ち上げたり、デリシャスウィートスというバンドに参加したり、なんかいろいろやってました。
「万有引力」は高校生の頃から観てたんですけど、まさか入るとは思ってませんでした(笑)
演劇をやりたい!というよりも、そこにいる人たちの生きざまのようなものに惹きつけられた、というのが大きいです。
森
豊かな想像力、
果敢な勇気、
血の通った暖かな心を持って、
考え抜くこと、です。
森
小さい頃からバレエや器械体操をやってたり、サーカス学校に行かれてたり、皆さん本当に沢山努力されてきた人達ばかりなので、もう、ついてくのに必死です。やっぱり高い技術ってすごく説得力があるなあと。勿論それだけではなくて、その上に表現力が上乗せされるというか。みんなすごいなーっていつも思います。
自分にはとてもできないようなことも多くて不安になることもありますけど、それじゃあこんな今の自分には一体何ができるんだろうかと、、、今まで何をしてきて、これから何をしたいのか、表現するということに限らず、日常生活、生きてくことそのものについて、人と、世界と、どう関わっていくかということをすごく考えさせられてます。
森 風邪をひかないことです。笑
日下
「繋がろうとする」ことです。
それは心の繋がりであったり、文化の繋がりであったり…相容れぬ者同士の、接着剤のような存在になりたいと願っています。きっと誰しも"繋がりたい願望"を持っていると思うんです。でもそれには本来とても時間がかかるし、そもそも完全に繋がることは不可能だし、時に傷つくこともあるし…とにかく面倒くさい。だから人は箱の中に閉じこもる。特定のグループに所属して一時の安心を得ようとする。
私は、この硬い箱を抜け出して、広い見晴らしの良い空間で、見知らぬものにたくさん出会える瞬間を、共演者と、そしてお客様と共有したいんです。小池さんの作り出す混沌とした世界観に、かなり通ずるところがある気がしています。
日下
初めて拝見した時の第一印象は「なんだこれは?!」でした。
歌や、言葉を主とする演劇をやってきた私にとって、小池さんの生み出す超全体的な劇場空間は、焦点の置き所に一瞬戸惑うものでした。でも小池さんが開幕前にお話していたのです、「意味が分からなくても良いんです。」と。その言葉を思い出し、もう一度、作品の中へ自分の心を投げ込んでみました。
するとどうでしょう…?
見る見るうちに、舞台上で起きていることは自分の事のように身体に流れ込み、深い深い底の方から記憶が呼び起こされ、小さな痛みを感じ、鼓動が早まり…苦しみは急速に増して…とうとう耐えきれなくなりそうになった、最後の一瞬。ふっと青空を見せてくれるような。それはもうとても豊かな…大切な時間となりました。どうか、小池作品ビギナーの皆さんも、新しいチャンネルを開設して、心をフリーにして観てみて欲しいです。
日下
生まれや文化、キャリアが違えば、当然出てくるアイディアもバラバラ。
でも今回の共演者達はみんな、他を受け入れる、やわらかい心と身体を持った人たちでした。だからすごく面白い。
何となく似たり寄ったりの形に整えようとするのではなく、お互いに共鳴し合って、自分の特性はそのままに、身体がどんどん新しい言葉を覚えようとしています。嬉しい!
磨きのかかったパフォーマンスは、驚きを呼び、時に笑いを呼び…グググっとお客様の心をつかむことでしょう!私も頑張ります!