【プレスリリース】東京オリンピック・パラリンピック関連事業「東京2020NIPPONフェスティバル」共催プログラム 2021年8月に世界初演「完全版マハーバーラタ〜愛の章・嵐の章」

プレスリリース
2021年3月10日(水)
マハーバーラタ実行委員会
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東京オリンピック・パラリンピック関連事業「東京2020NIPPONフェスティバル」共催プログラム 2021年8月に世界初演「完全版マハーバーラタ〜愛の章・嵐の章」
小池博史作、上演時間6時間の壮大なスケールで世界最長のインド叙事詩を全編舞台化
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「完全版マハーバーラタ」実行委員会(代表者:蓑田秀策)は、舞台「完全版マハーバーラタ〜愛の章・嵐の章」を2021年8月20日(金)から8月23日(月)まで、なかのZERO大ホール(東京都中野区)にて公演します。本公演は東京オリンピック・パラリンピックの関連事業「東京2020 NIPPONフェスティバル」共催プログラムです。チケットの発売開始は5月を予定しています。
本上演作品は、世界三大叙事詩のひとつであるインドの「マハーバーラタ」を舞台化したものです。「愛の章」「嵐の章」の前後編で、全編を通した上演時間は約6時間となります。

マハーバーラタは、善悪・生死・愛など人間のあり方を問うテーマが織り込まれたヒンドゥー教の聖典です。古代インド語のサンスクリット語で書かれた原本は全18巻で、これは聖書の4倍の長さに相当し、叙事詩では世界最長と言われています。また、マハーバーラタの全編を舞台化した作品は、1985年にピーター・ブルックが制作したものがあるのみで、本上演作品は30年ぶりの全編を舞台化した作品となります。
本上演作品は、アジア各国の伝統舞踊や演劇・舞踊・美術を融合させた空間演出により、舞台創作事業を展開する小池博史が2013年からマハーバーラタの完全舞台化を目指し、約8年に及んだ取り組みの集大成となるものです。これまで、インド、タイ、インドネシアなどのアジア9カ国で7作品の制作や全40回の公演を行い、多くの称賛を受けてきました。

■「完全版マハーバーラタ〜愛の章・嵐の章」について
舞台は荘厳な雰囲気の中、ラップ音楽やアニメーションといった現代的な技術も取り入れた演出で、壮大なマハーバーラタの世界観を表現し、物語が進んでいきます。
出演するアーティストは、日本・インド・インドネシア・カンボジア・タイ・マレーシアのアジア6カ国における伝統芸能を中心に活動する伝統舞踏家やコンテンポラリーダンサーなどです。舞台上でそれぞれの土地の言語や演劇、舞踊の様式といった多様な身体表現を融合させながら ‘相違の調和’から生まれる豊かさを表現するとともに、マハーバーラタの物語を通して、「平和とはなにか」、「共生社会のあり方」を提示します。
舞台美術は現代美術家の旗手・栗林隆による美術等、現代的なテクノロジー、メディアアート的要素、和紙を多用し、現代の観客へ向けて「誰も見たことのない新しい世界」を作り出します。舞台衣装は、元イッセイミヤケコレクションデザイナーの浜井弘治氏が手掛けました。華やかで民族性のある衣装が舞台を彩ります。
宣伝美術はサントリーウーロン茶、ユナイテッドアローズ、虎屋の長期にわたる広告制作を務めた、日本を代表するアート・ディレクター、葛西薫とコピーライター、安藤隆がタッグを組み手がけます。

■チケット情報
発売期間:2021年5月予定
料金・予約方法近日中に発表

■公演概要
公演タイトル:「完全版マハーバーラタ〜愛の章」(前編)、「完全版マハーバーラタ〜嵐の章」(後編)
制作・演出(脚本・振付・構成):小池 博史
上演日時:
2021年8月20日(金)予定「愛の章」18:00開演
2021年8月21日(土)予定「愛の章」12:00開演、「嵐の章」18:00開演
2021年8月22日(日)予定「愛の章」12:00開演、「嵐の章」18:00開演
2021年8月23日(月)予定「嵐の章」14:00開演
※開場は各開演の30分前より、上演時間は各公演約3時間
※来場者・舞台スタッフ関係者のマスク着用の徹底、手指のアルコール消毒、室内の換気など新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底し公演

会場:なかのZERO 大ホール
住所:東京都中野区中野2-9-7/電話:03-5340-5000
アクセス:中央本線「中野駅」南口から徒歩7分

■ストーリー
「完全版マハーバーラタ〜愛の章」(前編)
マハー=偉大な、バーラタ=バラタ族、つまり「偉大なバラタ族」の物語。
バラタ族の王シャーンタヌは女神ガンガーとの間に8人の子をもうけた。女神ガンガーは呪いを解き放つために生まれた子を川に流した。8人目の子を流そうとしたが、怒った王に止められたため、ガンガーはその子を連れて天界に帰ってしまう。
ガンガーに育てられた子は成長してビーシュマと名乗り、王シャーンタヌのもとに戻る。ビーシュマは後に一族の長老として尊敬を集めることになるが、禁欲の誓いを立てたがために子供がなく、それは将来の争いの一つの種になる。ここが起点となり、捻れた物語が展開していく。王宮ではバラタ族のクル家とパーンドゥ家の兄弟達は共に育てられた。だが妬みから生まれた小さな対立は次第に大きくなり、サイコロ賭博をきっかけにパーンドゥ家が13年間、森に追いやられてしまう。

「完全版マハーバーラタ〜嵐の章」(後編)
13年後、クル家、パーンドゥ家の対立はさらに悪化、大戦争が勃発する。泥沼化した戦争だったが、世界を司るビシュヌ神の化身、クリシュナの奸計によりパーンドゥ家が勝利するも束の間、クル側のわずかな生き残りが夜襲をかけ、パーンドゥ側のほとんどが全滅。
その後、兄弟達は悲しみから立ち上がり都を統治。しかし五兄弟以外は絶望感に苛まれ、次々と死んでしまう。世を儚んだ五兄弟はヒマラヤを目指す。ところが途中で次々と倒れ、バラタ族は消滅に至る。

■スタッフ・出演者
出演:
リースイキョン(マレーシア)、小谷野哲郎 (日本)、パムンカス ダナン(インドネシア)、シン ムーンムーン(インド)、カンパ ロンナロオン(タイ)、川満香多(沖縄、日本)、プルノモ スルヨ(インドネシア) 、土屋悠太郎(日本)、シヌンヌグロホ ヘルマワン(インドネシア)、福島梓(日本)、小川剛生(日本)、ナム ナリム(カンボジア)
演奏: 下町兄弟(日本)、細川拓実(日本)、アリエンドラ イェンヌ(インドネシア)
美術:栗林隆(日本)、ティモテアス アンガワン クスノ(インドネシア)、フィロス カーン(インド)、ARS マネジメント(インドネシア)
仮面:イ ワヤン タンガ(インドネシア)、イ マデ スティアルカ(インドネシア)
衣装: 浜井弘治(日本)、アティンナ リズキアナ (インドネシア)
音楽:アリエンドラ イェンヌ(インドネシア)、チャンドラン ベヤトゥンマル(インド)、サラン スワンナショット(タイ)、サイ トラ(カンボジア)、藤井健介(日本)、下町兄弟(日本)、ペニチャンドラ リーニ(インドネシア)
映像:飯名尚人(日本)
アニメーション:青山健一(日本)
小道具:森聖一郎(日本)、五十嵐彩乃(日本)
宣伝美術:葛西薫(日本)、安藤隆(日本)、伊比由理恵(日本)、安達祐貴(日本)

■公式ウェブサイト
HP:https://mb2020.info/
Instagram:@kikhbridgeproject

■ご取材について
以下のご対応や取材が可能です。広報 黒田(080-3097-8330/sai@kikh.com)へご連絡ください。
・リハーサルの撮影、ご見学  ・小池・出演者へのインタビュー  ・プレス席のご用意

文化庁委託事業「令和3年度戦略的芸術文化創造推進事業」
■主催:文化庁、「完全版マハーバーラタ」実行委員会
■共催:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、
公益財団法人セゾン文化財団、なかのZERO指定管理者
■助成 :公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、
Asian Cultural Council、一般社団法人東京倶楽部、独立行政法人国際交流基金(特定助成)
■協力:Nyoba Kan、株式会社サイ、小池博史ブリッジプロジェクト
■応援:インド大使館
■後援:外務省、中野区、在日本カンボジア王国大使館、インドネシア共和国大使館、タイ王国大使館

■制作:株式会社サイ

■アレックス・カー氏(東洋文化研究家) コメント
小池さんは強烈な情感と優雅かつスピーディーな振り付けにより、難解な部分を超越、直に観客に「マハーバーラタ」の真髄を伝えてきます。そしてアジア6カ国の優れた俳優、舞踊家の才能と技術を絶妙に調和させ 、奇妙な、美しいタペストリーを織りあげるのです。今後、遠い未来まで、この「マハーバーラタ」を超える作品は生まれないかも知れません。稀にみる傑作だと思います。
[プロフィール]
1952 年アメリカ生まれ。イェール大学で日本学を専攻。東洋文化研究家。作家。
日本各地をまわり、昔の美しさが残る日本各地の景観を観光に役立てるためのプロデュースを行っている。著書『美しき日本の残像』(新潮社刊)が外国人初の新潮学芸賞を受賞。また、『観光亡国論』(2019年、中央公論新社刊)ではオーバーツーリズムの弊害を説く。著書多数。

■小池 博史(空間演出家/「完全版マハーバーラタ〜愛の章・嵐の章」演出) コメント
「マハーバーラタ」は古代の話ですが、現代社会と相似形に見えます。そこで多様なアジアの伝統芸能を用いながら混ぜあわせ、ここでしか生み出せない新たな形を示します。つまり「相違から生まれた調和の形」で、それは今後の世界を考えるとき、避けては通れない「共有する場の意識」と言っていいでしょう。テクノロジーが発達し、気候変動等が叫ばれる今、私たちは意識して現状況と対峙する必要があります。本作品はそのひとつの形です。

■空間演出家、小池 博史(こいけ ひろし)プロフィール
空間演出家・作家・振付家・映像作家、「舞台芸術の学校」代表 武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授、茨城県日立市生まれ。一橋大学卒業。
1982年パフォーミングアーツグループ「パパ・タラフマラ」設立。以降、全55作品の作・演出・振付を手掛ける。2012年5月解散。その後すぐに「小池博史ブリッジプロジェクト(HKBP)※」を立ち上げ、空間芸術と名乗りつつ、創造性を核に教育・発信・創作を三本柱とした連携プロジェクトを展開中。アジア各地で21作品を創作。現在までに、演劇・舞踊・美術・音楽等のジャンルを超えた空間芸術作品を10カ国で創作、40カ国で公演。
1997〜2004年つくば舞台芸術監督、アジア舞台芸術家フォーラム委員長、国際交流基金特定寄附金審議委員(2005年~2011年)等さまざまな審議員、審査員等を歴任。
著書として「ロンググッドバイ~パパ・タラフマラとその時代」(2011年、青幻舎刊)、「からだのこえをきく」(2013年、新潮社刊)、「新・舞台芸術論−21世紀風姿花伝」(2017年、水声社刊)。「夜と言葉と世界の果てへの旅―小池博史作品集」(2018年、水声社刊)。

※小池博史ブリッジプロジェクト(HKBP)
空間演出家・元パパ・タラフマラ主宰の小池博史が立ち上げた舞台や動画作品の企画・制作を行う団体です。アジア各国の伝統舞踊や演劇・舞踊・美術を融合させた多様な演出に定評があり、アジア各国で21作品を創作し世界12カ国で公演(パパ・タラフマラ時代を加えると10カ国で創作、40カ国で公演)の実績があります。各国の文化や芸術を融合した作風で、最近ではコロナ禍で「異」なるものに対して不寛容になりつつある社会に空間芸術を通じて寛容の重要性を示し、共生社会の必要性を今一度訴えようと試みています。

■完全版マハーバーラタ実行委員会 概要
当委員会は2013年より演出家の小池博史を中心にアジア各地で制作を行ってきた作品群「マハーバーラタ」を、完全版の上演を行う企画に賛同したアーティストや知識人等により、2018年11月に設立しました。「完全版マハーバーラタ」として2019年にインドネシアにて前半部を制作、2021年には日本で後半部を制作して全編公演を行うにあたり、「完全版マハーバーラタ」または同作品の制作に必要な企画及び運営に関する事業を行うことになりました。

社名   :「完全版マハーバーラタ」実行委員会
設立   :2018年11月
代表者  :蓑田秀策
本社   :東京都中野区新井1-1-5 1階
事業内容 :「完全版マハーバーラタ」企画・制作・運営

【本件に関するお問合せ先】
「完全版マハーバーラタ」実行委員会/空間芸術 小池博史ブリッジプロジェクト
担当:黒田、村田
TEL:080-3097-8330/03-3385-2066 Fax.03-3319-3178
Email: sai@kikh.com