その3!!!! 3ページ目!
なわさん「ここまでがパーンドゥの五兄弟です!」
まつりか「パーンドゥさんちは五人兄弟なんですね!よかった、これなら覚えられる・・・かもしれない・・・」
なわさん「でも・・・じつは、もうひとりいるんだ・・・」
まつりか「も、もうひとり、ですって!」
パーンドゥさんちの5兄弟にはもうひとり兄弟がいるらしい
なわさん「そう・・・。さっきクンティが神様を呼び出すマントラを思い出したって言ったんだけど、クンティはパーンドゥと結婚をする前、まだずっと若い娘だったころに仙人からマントラを教えてもらうのね。」
まつりか「あ、結婚する前から知っていたんですね・・・!」
なわさん「で、半信半疑で、本当に神様出てくるのかな?とか言って、用もないのにそのマントラを唱えちゃうのね。」
まつりか「おいおい笑」
なわさん「そしたら、よりによって太陽神っていう神様の中でも結構格の高い神様が呼ばれて出てきてしまうのね。」
まつりか「あらまあ!」
なわさん「でその太陽神との間にできた子どもがカルナ。太陽神のこどもだから黄金の鎧を身につけて生まれてきたと言われています。」
まつりか「呼び出しただけでこどもができるんですか・・・?」
なわさん「あ、そのへんの素朴な疑問は私の口から説明するのは控えますので、気になったら、あとで調べてみてください笑」
まつりか「あ、はい。お察しします笑」
なわさん「で彼が生まれすぐに、まだ若かったクンティさんは”本当に生まれちゃった~困った~!”と言って川に捨てちゃったの。」
まつりか「なんてことだ!!!」
黄金の鎧をまとって生まれてきたカルナ
なわさん「そこをクル家のドリタラーシュトラさんの御者*をしていた人が、拾って育ててくれたという。だからカルナはクル家に仕えていて、じつの母や兄弟の存在をしらずにクル家のメンバーとして戦うことになってしまうの。カルナは後からその存在を知るんだけど。」
*御者=当時の戦車の運転手のこと
まつりか「おお …韓流ドラマみたいだ …」
なわさん「カルナは、ことあるごとにパーンドゥ家から”身分が低い”ことを理由に虐げられたり、機会を奪われたりしてしまうのね。」
まつりか「かわいそう・・・」
なわさん「あとドゥルヨーダナも、小さいころから怪力ビーマにいじめらていて、それをすごく恨みに思って、いつか復讐してやるって思ってる。そういう、様々な積み重ねが、じつは大戦争へとつながるきっかけを作っているんだよね。」
まつりか「実際にケンカとか、紛争とかも積み重なって爆発したときに起こりますもんね。」
なわさん「そうだねぇ。」
なわさん「あと、パーンドゥ家にはもうひとりの登場人物がいます!五兄弟の共通の妻、ドラウパディさん。」
まつりか「5人の共通の妻!?それはまたモテモテですね!」
なわさん「彼女は隣国のお姫様だったんだけど、その夫を決めるために弓の大会が開かれて、その大会でアルジュナが優勝して、晴れて花婿になったのね。で、お家に帰ってお母さんのクンティに”もらってきました!”って言ったら、それが『妻』だとしらないクンティに”いつも通り、兄弟全員で分けなさいね”って言われて、ドがすぎるほど素直なアルジュナが”はい、そうします”といってしまったもんで5兄弟共通の妻になったっていう笑」
まつりか「そ、、それは・・・笑」
なわさん「美しい黒髪の絶世の美女だったって言われているんだよ。」
まつりか「わたしも、絶世の美女になってモテたいなぁ・・・♡」
なわさん「え、旦那さん5人もいたら大変だよ?笑」
なわさん「じつは、この弓の大会でも、カルナはアルジュナに匹敵するほどの力で弓を引くんだけど、そこでドラウパディに”身分の低い御者の息子を夫にするつもりはない”と宣言をされてしまい、弓を放つことができず大会で負けるという悔しい体験をしてしまうんですね~。」
まつりか「カルナさん・・・かわいそう・・・」
そうしてクル家とパーンドゥ家は対立をしていくわけなのです・・・
なわさん「これでだいたい主要な登場人物はでそろったかな?この二つのチームを点線で区切ってみようか。ここがくにゃっとして・・・こんな感じで・・・」
まつりか「ふむふむ!書いてみると分かりやすい!なわ先輩すごいです!」
なわさん「へへへ~!詳しくなってから舞台観ると超面白いよ~!!」
まつりか「そんな気がします!!」
「おっとー、小池さんが呼んでいる!じゃーこの辺でいいかな?出演者の皆さんもいろいろ詳しいから聞いてみると面白いかもよ~!!」
まつりか「そうします~!おいそがしいところありがとうございましたー!!」
またひとつ賢くなったよ記念
次回は谷口界さんに、マハーバーラタについて教えていただきます!乞うご期待!
「Don't erase」と書く
次回へつづく→
話を聞いた人
多賀谷まつりか
演出助手 Asistant Director
舞台芸術の学校(P.A.I.)「からだをとりもどすスキルアッププログラム」受講生。踊るのは好きですがカタカナは苦手です。3月には学校の卒業公演もあるのでぜひ見に来てください〜!
1991年広島県生まれ。B型。ダンスをやったりお芝居をやったりしながらすくすく育つ。身長141cm。大学卒業後P.A.I.に入学。
今回答えてくれた人
松縄春香さん
パフォーマー・演出助手
多摩美術大学絵画学科卒業。在学中は、絵画のほか、詩のような言葉を用いた作品や空間とものを使ったインスタレーション、パフォーマンスを行う。舞台芸術の学校(P.A.I.)卒業後、パフォーマーとして活躍。小池博史ブリッジプロジェクト「風の又三郎」に出演。数々の美術インスタレーション等にも参加。